ガンジュアザミ(キク科)[岩鷲薊・岩手薊] |
名は岩手山の古名である「岩鷲山」に生えるアザミの意。異説では「岩手」の音読みからついたともいわれる。 ほぼ全ての文献で岩手山と早池峰山の特産種とされているが、岩手県の他の山域や秋田県にも僅かながら自生する。岩手県でもごく限られたところに生え、岩手山、早池峰山のほか、薬師岳、五葉山、八幡平に生える。秋田県での分布は八幡平の秋田県側に限られる。環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類(EN)。 山地帯上部~亜高山帯の開けた草地に生える多年草で、高さ0.4-1.5mになる。 根生葉は大きいが花時にはない。茎葉は互生し質がやや厚くて硬く、長さ7-18cm、幅2.5-8cmの楕円形~広楕円形で、先はとがり基部は耳状に茎を抱く。縁は全縁~3-4対に羽状浅中裂するものまで多様、裂片の先は鋭く刺状にとがる。 枝先に1-2個、直径3-5cmで紅紫色の頭花を長い柄の先に上向きまたはやや傾けてつける。総苞は長さ1.5-2cmの球状鐘形で薄いクモ毛があり、総苞片は6列、外片は長さ1.2-1.5cmの長卵形で斜上~開出して短い刺になり、粘らない。小花は長さ1.7cmほどで狭筒部は広筒部より長い。 痩果は長さ約4mmで、長さ1.1-1.3cmの冠毛がある。 花期:8-9月 分布:本(岩手県・秋田県) 撮影:2004.9.4 岩手県松尾村 |
頭花は上向きにつく。 2004.9.4 岩手県松尾村 葉は質がやや厚くて硬く、基部は耳状に茎を抱く。縁は全縁~3-4対に羽状浅中裂するものまで多様。 2004.9.4 岩手県松尾村 |
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