ホソバノシバナ

ホソバノシバナ(シバナ科)[細葉の塩場菜]

湿原や淡水の池沼の縁に生える目立たない多年草。別名ミサキソウ(三尖草)という。根茎は短く、匐枝を出す。
葉は根生し、長さ10-25cm、幅1mmの線形で、葉の断面は半円形で先端は鈍形。
高さ15-35cmの花茎を伸ばし、上部の総状花序に小さな花をまばらにつける。花被は6個で外輪3個、内輪3個。それぞれの花被は1個の雄しべを包む。雄しべは6個、無柄で葯は外向。心皮は6個あり、上下の2輪に分かれて3個ずつつくが、上の3個は稔性があってそれぞれ1個の胚珠を含む。柱頭は羽毛状。下の3個は不稔で花軸と合着する。
稔性の心皮は熟すととがった下部が軸を離れ外側を向く。

産地が極めて限定されており、環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)とされる。同属のシバナは本種と異なり、塩性の湿地・水域に生育する。
花期:7-8月
分布:北・本(群馬県以北)
撮影:2004.7.3 青森県

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