フユアオイ(アオイ科)[冬葵] |
名は、冬でも葉が青々としているからとも、春から冬まで花が見られるからともいわれる。 東アジア原産で、平安時代の「延喜式」に栽培の記録があり、かなり古い時代に中国から渡来したと考えられる越年草または多年草。万葉集で「葵花」と詠まれたものは本種であると推定されている。 海岸の草地や人家付近、畑に生え、茎はほぼ無毛で直立し、高さ0.6-1mになる。写真のものは波しぶきを浴びるようなところに生えていた。 葉は長い柄があって互生し、心臓形~腎円形で掌状に5-7中裂し、裂片は半円形から3角形で縁に鈍い鋸歯があり、基部は浅い心形で両面にまばらに毛がある。 葉腋に直径約1cmの小さな花を数個ずつつける。小苞は卵形。花は白地に紫色の縁取りがあるか、または淡紅色で花柄はごく短い。花弁は5個、長さ6-8mmの倒心臓形。萼は5深裂し、裂片は長さ0.6-1cmで果期に著しく膨らんで果実を包む。雄しべは10個で花糸の基部は合着し、1個の雌しべを取り囲む。 果実は扁平、8個の分果が輪状に並び、分果の背面には網目状の脈はない。種子は直径約2mmで側面や背面に脈がある。 変種のオカノリは葉にしわが多く、古くから野菜として栽培され、飼料にもされた。 花期:7-12月 分布:帰化植物 撮影:2008.12.13 青森県八戸市 |
花は小さく、花弁は長さ7mmほど。 2008.12.13 青森県八戸市 花後、萼は膨らんで果実を包む。 2008.12.13 青森県八戸市 葉は5-7中裂する。 2008.12.13 青森県八戸市 |
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