イヌセンブリ(リンドウ科)[犬千振] |
名は、センブリに似ているが苦みが少なく役に立たないことからついたもの。薬用にはされない。環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 湿地のほとりや田のあぜなどにまれに生える1年草または越年草。茎は細く、直立してしばしば分枝し、高さ15-50cmになる。 葉は対生し、根生葉は花時にはない。茎葉は下部のものは柄があり、長さ2-5cm、幅0.3-1cmの広披針形で全縁、鈍頭または鋭頭。上部の葉は小さく細い。 枝先や葉腋に花を1個ずつつける。萼は5全裂し、裂片は披針形~広披針形で基部はやや狭まる。花冠は直径約1.5cmで5深裂し、裂片は長さ0.8-1cmの卵状披針形で先がとがる。白色で淡紫色の筋がある。花冠基部に2個の蜜腺溝があり、その周りに縮れた長い毛があり、花冠裂片の半長ほどになる。雄しべは5個。子房は上位、雌しべの柱頭は板状に2裂する。 果実は花冠より少し長い蒴果。種子はやや円く平滑。 センブリはやや乾いた草地に生え、葉の幅は狭く、線形~広線形。花冠基部の毛はそれほと目立たない。 花期:9-11月 分布:本・四・九 撮影:2020.10.13 横浜市栄区 |
開き始めたばかりの花。 2020.10.13 横浜市栄区 萼は5全裂し、裂片は披針形~広披針形で基部はやや狭まる。 2020.10.13 横浜市栄区 蜜腺溝の周りに生えた縮れた毛は長く、よく目立つ。 2020.10.13 横浜市栄区 柱頭は唇状(板状)に2裂する。 2020.10.13 横浜市栄区 葉はセンブリより幅広く、鈍頭のものが多い。 2020.10.13 横浜市栄区 |
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