イワベンケイ(ベンケイソウ科)[岩弁慶] |
名は、岩場に生えるベンケイソウの意。別名イワキリンソウ、ナガバノイワベンケイという。 高山帯の風当たりの強い岩礫地、北海道では海岸の岩場にも生育する雌雄異株の多年草で高さ15-30cmになる。太い根茎から茎を束生し、株立状になる。 葉は無柄で輪生状に互生し、長さ2-3cm、幅1-2cmの倒卵状楕円形~卵形で、肉質、粉白を帯びる。基部はやや茎を抱き、鋸歯はないかまたは上部に不揃いの低い鋸歯がある。葉の形は生育地により変化が大きい。また、雄株は茎の上部の葉が下部の葉より大きく、雌株はその逆となる。 雄株は茎頂に萼片、花弁が4個の淡黄色の小花を球状に密集してつける。花弁は長さ3mmほどの狭楕円形。雄しべは8個、まれに4個で葯は橙紅色。雌株は雌しべが4個あり、花が赤みを帯びるが小さいので目立たない。 果実は4個の袋果で長さ6-9mm。緑褐色から鮮やかな紅色に色づく。種子は狭楕円形で縦に細かい筋がある。秋には葉が紅葉する。 関東地方北部以北には、鋸歯が深く葉が細いホソバイワベンケイも生育する。 花期:7-8月 分布:北・本(中部地方以北) 撮影:2004.7.17 静岡市葵区 |
葉はやや粉白を帯びる。 1997.9.3 山梨県芦安村 雄株は花弁が4個の淡黄色の小花を球状に密集してつける。雄しべは8個、まれに4個。 2004.7.17 静岡市葵区 雌株。 2004.7.17 静岡市葵区 |
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