カニコウモリ

カニコウモリ(キク科)[蟹蝙蝠]

名は、葉の形が蟹の甲羅に似たコウモリソウの意。写真はまだ開花していないもの。

山地帯~亜高山帯の林内に群生する多年草で、茎は直立して高さ0.5-1mになる。一つ一つは地味だが、暗い林内で白い小花をたくさんつけた花の群生は思いのほか目立つ。
茎葉は、中部以上にふつう3個つき、長さ6-12cm、幅10-20cmの腎形で基部は心形、縁に欠刻状の不揃いの歯牙があり、先は急に短くとがる。横幅のほうが広く、まさにカニの甲羅に似ている。葉柄は長さ3-15cmあり、翼はなく、基部は茎を抱かない。
細い茎の先に、円錐状に白い頭花を一方に偏って多数つける。1つの頭花は3-5個の筒状花とそれを包む総苞からなる。筒状花は両性で、先は5裂して反り返り、花柱は外に突き出て先は2裂して外側に輪状に巻く。総苞は白く、長さ8-9mmの細長い筒形、総苞片は3個で狭長楕円形。
痩果は長さ6mmの筒形で、白い冠毛がある。

伊豆半島に生えるイズカニコウモリは葉が2個。
花期:7-10月
分布:本(近畿地方以北)・四
撮影:2004.7.16 静岡市葵区

オオカニコウモリに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。