カラスムギ

カラスムギ(イネ科)[烏麦]

名は、せいぜいカラスが食べるような麦だという意味でついたもの。別名チャヒキグサ(茶挽草)。

古い時代に麦とともに入ってきたと考えられているヨーロッパ~西アジア原産の1年草。道端や畑などいたるところに生え、茎は円柱形で中空、高さ0.4-1mになる。
葉は互生し、長さ10-30cm、幅0.8-1.5cmと幅の広い線形で扁平、白緑色。葉舌は目立つ。
茎の先に長さ15-30cmのまばらな円錐状の花序を出し、淡緑色で長さ1.5-2.5cmの大きな小穂をややまばらに2-3個下向きにつける。左右2個の大きな苞穎の中にふつう3個の小花がある。護穎の背面に褐色の毛が多く生え、そこから途中でねじれた長い芒を2-3本出す。小花が熟すとすぐ落ちるが苞穎は残る。

中国やシベリアでは飢饉のときの非常食とした。牧草とされたり、ドライフラワーとして利用されることもある。
オートムギとよばれ栽培されるマカラスムギ(エンバク)は、小花がふつう2個で、熟しても小穂から落ちない。護穎は無毛。芒はあっても短くてねじれない。
花期:4-6月
分布:帰化植物
撮影:2020.5.12 横浜市中区
カラスムギ-2
苞穎は小花より長く、小花はふつう3個で護穎の背面から途中でねじれた長い芒を出す。 2019.5.16 横浜市戸塚区


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