カリガネソウ(シソ科)[雁草・雁金草] |
名は、花の様子を首の長いガンの飛ぶ姿に見立てたもの。異説として家紋の「結び雁金」に見立てたというものがある。別名ホカケソウ(帆掛草)という。従来、カリガネソウ属はクマツヅラ科だったが、APGではシソ科に含められた。神奈川県での自生は三浦半島のみだが、花が独特なので公園などでよく植栽されている。1属1種。 低山のやや湿った林縁に生える多年草で、茎は4角形で短毛が密生し、上部で枝を分け高さ1mほどになる。茎や葉に不快な臭気がある。 葉は長さ1-4cmの柄があって対生し、長さ8-13cm、幅4-8cmの広卵形、基部は円形~浅い心形で先は鋭くとがり、縁に低い波状の鋸歯がある。 上部の葉腋から長い柄のある複集散花序を出し、青紫色で2唇形の花をまばらにつける。萼は鐘形で5浅裂し、長さ2-3mm、果時に5-6mmとなる。花冠は長さ0.8-1cmの花筒があり、先は5裂し、上の裂片は背面に膨らんで舟形になり、下の1裂片は濃色の斑点があって特に大きく、前に突き出て反曲する。雄しべは4個でうち2個が長く、3-3.5cm、上唇に沿って突き出し、花柱とともに下側に湾曲して花外に長く突き出る。花柱は長く、先端が2裂する。 果実は4分果からなる。種子は倒卵形で網目模様と腺点がある。 花期:8-10月 分布:北・本・四・九 撮影:2016.10.4 神奈川県葉山町 |
上部の葉腋から円錐状複集散花序を出して青紫色の花をつける。 2018.9.19 川崎市宮前区 花は青紫色で湾曲した長い花柱と雄しべが目立つ。 2020.9.29 山形県上山市 下の裂片に斑点がある。 2016.10.4 神奈川県葉山町 葉は広卵形で対生する。 2018.9.19 川崎市宮前区 果実は4分果からなる。 2018.10.22 川崎市宮前区 |
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