キクノハアオイ(アオイ科)[菊の葉葵] |
葉の裂け方がキクの葉を思わせることからこの名がある。 大正2年(1913年)に横浜市の競馬用厩舎で採集され、以後関東地方以西の空き地や道端で散発的に発生しているが、発生は長続きしないといわれている。 北~熱帯アメリカ原産の多年草または1年草。茎はよく分枝して地をはい、横に広がり長さ70cmほどになり、上部で斜上して高さ15-30cmになる。全体に粗い毛がまばらにある。 葉は長さ3-8cmの柄があって互生し、長さ3-7cm、幅3-4cm広卵形で掌状に5-7中裂し、両面に毛がある。裂片に重鋸歯があってキクの葉に似ている。根生葉は切れ込みが浅い。 葉腋から短い花柄を出し、直径0.7-1.3cmの朱赤色の花を1個つける。小苞は線形で3個、萼に接してつく。萼は5裂し、裂片は卵形で先がとがり、小苞とともに毛がある。花弁は長さ0.5-1cmの卵円形で5個。花柱は15-25個。雄しべは20個ほどあり、基部で筒状に合着して花柱を囲む。花柄は長さ0.5-1.5cm。 果実は15-25個の勾玉状の分果が輪状に並んだもの。分果は長さ7-9mmの乾果で背面に剛毛があり、先端に2個の突起がある。分果には2個の種子を入れる。種子は赤褐色で直径1.5mmほどの扁平な腎形。 花期:5-9月 分布:帰化植物 撮影:2021.5.10 神奈川県大和市 |
花弁は朱赤色で5個。 2021.5.10 神奈川県大和市 萼裂片は卵形で先がとがり、小苞とともに毛がある。 2021.5.10 神奈川県大和市 葉の裂片は重鋸歯縁でキクの葉に似ている。 2021.5.10 神奈川県大和市 花後。熟すと15-25個の分果となる。 2021.5.10 神奈川県大和市 托葉は披針形。 2021.5.10 神奈川県大和市 |
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