コイチヨウラン(ラン科)[小一葉蘭] |
名は、葉が1個だけで、全体に小さいことからついたもの、あるいはイチヨウランに似て、小さいことからついたと考えることもできるが、定説はない。 亜高山帯の針葉樹林下に生え、高さ10-20cmになる多年草。花も葉も小さく、花茎も針金のように細いので目立たない。根茎は細長く横にはう。 葉は根元に1個あり、2-5cmの柄があってやや質が厚く、長さ1.5-3cm、幅1-2.5cmの広卵形、鈍頭で基部は心形。 細い花茎の先に、直径0.7-1cmの淡黄緑色~淡黄白色の花を2-7個まばらに下向きにつける。苞は膜質で長さ1mm。3個の萼片は長さ5-6mmの狭長楕円形で鈍頭、側花弁は萼片と同形でやや小さい。唇弁は下垂し、萼片とほぼ同長の長楕円形で全縁、紅紫色の斑紋がある。距はない。蕊柱は直立し、長さ3-4mmの棒状円柱形。 葉はふつう緑色だが、ときに濃紫色のものがあり、ムラサキコイチヨウランとよぶことがある。 同属のハコネランは、6-7月に咲き、葉は長楕円形で、花の色は緑色が強い。唇弁には歯牙があり、蕊柱の上方の両側に翼状の突起がある。 名前が似ているイチヨウランは別属で、花を1個しかつけない。 花期:7-8月 分布:北・本(近畿地方以北)・四 撮影:2006.8.5 青森市 |
唇弁は下垂し、萼片とほぼ同長で紅紫色の斑紋がある。距はない。 2006.8.5 青森市 |
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