コナギ(ミズアオイ科)[小菜葱] |
ナギとはミズアオイの古名で、ミズアオイに似て小さいことからこの名がある。かつてはミズアオイとともに茎や葉を食用にした。史前帰化植物と考えられているものの一つ。 水田や休耕田、沼などに生える1年生の水田雑草。茎は5-6個が束生し直立または斜上する。 葉は1個が根生し、長さ3-7cmの広披針形~卵心形で光沢があり全縁、先は円い。葉の形は変化が多く、幼植物は細長く生長したものは広い。葉柄は長さ4-6cmで基部は鞘状となり花序を包む。 葉柄の基部に葉より著しく短い総状花序をつけ、花が終わると花序の基部から急に曲がって下を向く。花は一日花で花序内で2-3個ずつ咲く。花の直径は1.5-2cm、青紫色。花被片は長さ0.8-1.5cmの楕円形で6個、基部まで離生する。雄しべは6個、うち5個は小型で葯は黄色、開花後に花粉を出す。残る1個は大型で葯は紫色、花糸の片側に角状の突起がある。この1個の雄しべは蕾のときに花粉を出し自家受粉する。 果実は長さ0.7-1cmの長楕円状球形の蒴果。種子は長さ0.8mmの楕円状球形で縦に10本ほどの稜がある。 白色の花をつけるものはシロバナコナギという。ミズアオイに似ているが、花序が短くて花が葉の下で咲くのがよい区別点となる。ミズアオイの花は直径2.5-4cmと大きい。 花期:8-10月 分布:本・四・九・沖 撮影:2015.9.26 横浜市戸塚区 |
葉の形は変化が大きく、さまざま。 2001.9.9 青森県八戸市 |
ミズアオイに戻る |
検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。 |