コンフリー

コンフリー(ムラサキ科)

ヨーロッパ~西アジア原産で、茎に翼があるヒレハリソウ(Symphytum officinale)と茎に翼がないオオハリソウ(Symphytum asperum)が明治時代に観賞用(薬用および飼料用とも)として導入されたのであるが、その園芸交配種が本種であり、これをYListでは標準和名コンフリーとしている。 野生化して空き地や畑などで見かけるのはほぼこれで、純粋なヒレハリソウやオオハリソウではない。
昭和の中頃の一時期、健康食品としてもてはやされた。しかし、アルカロイドを含むので肝臓障害を起こすことがあり、また発ガン性も指摘されているので現在では食品としての販売は禁止されている。

高さ0.5-1mになる多年草で、茎に狭い翼があり、茎や葉に刺状の硬い毛が生える。
葉は互生し、根生葉は長い柄があって大きく、狭長楕円形で全縁、先はとがる。刺状の毛が生え、表面は深緑色で細脈が目立つ。茎葉は上部ほど小型になって柄は短くなり、無柄のものもある。
枝先にムラサキ科の特徴である巻散花序(さそり状花序)を出し、長さ2cmほどの筒形の花を下向きに多数つける。花の色は白っぽいものから赤~青の強いものまで変化がある。花冠は上半部が膨れた筒状~鐘形、先は浅く5 裂して背面に反る。花冠内部に短い雄しべがつき,その間に狭3角形の付属体がある。花柱は長く、花冠から突き出る。萼は5深裂し、裂片は披針形で鋭頭。
雑種のためまれにしか結実しないが、分果は平滑で光沢がある。
花期:6-9月
分布:帰化植物
撮影:2009.6.7 青森県東北町
コンフリー-2
茎や葉に粗い毛がある。茎の翼があまり広くない。 2017.6.9 神奈川県横須賀市

コンフリーの花
花は筒状で下向きに多数咲く。 2017.6.9 神奈川県横須賀市

コンフリーの葉
葉は長楕円形で細脈が目立ち、刺状の毛がある。 2022.5.30 横浜市南区


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