コチヂミザサ

コチヂミザサ(イネ科)[小縮笹]

葉が笹の葉に似ていて縁が縮れていることでこの名がある。 広義のチヂミザサは、ほとんど毛のない本種と葉や葉鞘、花序の軸に毛の多いケチヂミザサとに分けられる。

平地~丘陵地の林下や道沿いに普通に生える1年草。茎は細く基部は長く地をはって分枝し、斜上して高さ10-30cmになる1年草。
葉は互生し、長さ3-7cm、幅1-1.5cmの広披針形で先端に向かって次第に細くなって先はとがり、縁は波打つ。質は薄くて軟らかく、軟毛がある。
花序は長さ5-15cmで直立し、6-10個の短い枝を出して少しずつ小穂をつける。枝は上ほど短くなる。小穂は長さ3-3.5mmの狭卵形で短い軟毛があり、2小花からなる。第1小花は退化して第2小花は完全。2個の苞穎は小穂より短く、先端に不揃いな長い芒がある。第2小花の護穎は薄い角質でやや光沢がある。
果期には芒から粘液を出し、動物や人の衣服にくっついて運ばれる。衣服につくとべとついて容易にとれず、始末が悪い。
花期:8-10月
分布:日本全土
撮影:2005.8.27 秋田県大館市
コチヂミザサの葉
葉はササに似ていて縁は縮れる。 2020.10.21 横浜市金沢区

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