クマイチゴ(バラ科)[熊苺] |
名は、熊が出そうなところに生えることからついたといわれる。別名エゾノクマイチゴ、タチイチゴ。 日当たりのよい山地の林縁ややぶ地などに生える落葉低木で、茎は直立して上部はよく分枝して弓なりに曲がり高さ1-2mになる。根茎は横に伸びる。枝は赤紫色で太く、初め有毛で後にほぼ無毛になる。枝、葉柄、葉裏には多数の刺がある。 葉は互生して質がやや厚く、長さ6-10cmの広卵形で3-5中裂し裂片はとがり、基部は心形。縁に不揃いの重鋸歯がある。表面に短毛があり、裏面は脈が浮き出て脈上に短毛と小さな刺がある。托葉は長さ約1cmの線形で下半部は葉腋に合着する。葉の形には変異が多い。葉柄は長さ3-8cmで刺がある。 冬芽から伸びた短枝の先端と上部の葉腋に直径1-2.5cmの白色の5弁花が短い柄の先に2-6個集まって咲く。花柄には軟毛が密生する。花弁は平開または反り返って細く、花弁の間に広い隙間がある。萼筒は杯形で短毛が密生する。萼片は5個、狭卵形で内面と縁に軟毛が密生する。花後に萼片は反り返る。 果実は先のとがった小さな核果が集まった直径1-2cmの球形の集合果で、柄が短いので集まってつき、7-8月に赤熟し食べられるが水気が少ない。 花期:5-7月 分布:北・本・四・九 撮影:2009.6.13 青森県十和田市 |
果実(集合果)。 2006.7.23 岩手県久慈市 |
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