マツヨイセンノウ

マツヨイセンノウ(ナデシコ科)[待宵仙翁]

ヨーロッパ原産の1年草~多年草で、園芸植物として明治時代に渡来した帰化植物だが、あまり多くは見かけない。雌雄異株。別名ヒロハノマンテンマというが、アケボノセンノウの別名でもあるので混乱回避のため使用しない方がよい。

山地の林道や高原の観光道路沿いなどに生え、茎は高さ30-70cmになり、全体に短毛と腺毛が密生し、やや粘る。雌雄異株。
葉は対生し、長さ4.5-14cm、幅1-3cm楕円形~広披針形で全縁、両面と縁に短毛を密生する。根生葉と下部の葉は次第に細くなって柄に続き、上部の葉は無柄。
花は集散花序につき、直径2-3cmで夕方に開き、芳香がある。雄花は萼筒の膨らみが小さく10脈があり、雌花では円錐状に大きく膨らみ15-20脈がある。とちらも先は5裂し、裂片は長3角形。花弁は5個、白色で先は大きく2裂し、基部は副花冠状の付属体がある。雄花は雄しべが10個あり、雌花は5花柱がある。
果実は長さ1-1.5cmの卵形の蒴果で、果柄はごく短く、熟すと先が短く10裂するが裂片は直立したままでほとんど反り返らない。種子は灰黒色で光沢はなく、長さ1.3mmの腎円形で円い突起を密生する。

マンテマモドキ(フタマタマンテマ、ホザキマンテマ)は花序が二叉に分かれ、花柱は3個。アケボノセンノウは花は紅紫色で小さく直径約1.5cm。
花期:6-9月
分布:帰化植物
撮影:2000.6.24 青森県階上町


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