モミジイチゴ(バラ科)[紅葉苺] |
葉がモミジのように掌状に5裂するのでこの名がある。 日当たりのよい山野の林縁などに普通に生える落葉低木で、高さ1-2mになるが、枝が斜めに傾いて伸びていることが多い。枝には鋭い刺が生えていて、山菜採りのやぶこぎの際に衣服に引っかけて閉口した経験を持つ人は多いだろう。 葉は互生し、長さ5-15cmの卵形~広卵形で掌状にふつう5裂ときに3裂し、中央の裂片が長い。基部は心形で裂片の先は鋭くとがる。縁に粗い欠刻と鋸歯があり、鋸歯の先は急にとがる。裏面は白色を帯び、脈上に刺と伏毛がある。葉柄は長さ1-5cmで刺がある。 前年枝の冬芽から伸びた短枝の先に、白色で直径3cmほどの花を下向きに1個ずつつける。花弁は5個、広楕円形で基部は狭くなり半開する。雄しべは開花時に直立し、平開しない。 5-7月に直径1-1.5cmの黄橙色でほのかに甘い果実をつける。果実は核果の集合果で、そのまま頬張るのが一番うまいが、実の内側によくアリが入り込んでいるので、よく見てから口に入れたほうがいい。 中部地方以西には、モミジイチゴほど葉が顕著に裂けず、先端が長く伸びるナガバモミジイチゴが生え、東日本のモミジイチゴとおおむね棲み分けている。ただし、両者の中間型もある。また葉が分裂しないものも見られる。 花期:3-5月 分布:本(中部地方以北) 撮影:1999.4.24 青森県五戸町 |
新興住宅地に生えていた。山地を造成した住宅地ではよく見られる。 2016.4.8 神奈川県横須賀市 葉は掌状に5裂ときに3裂し、中央の裂片が長い。 2022.3.24 川崎市多摩区 果実(集合果)は食べられる。 2016.5.18 横浜市緑区 |
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