ムカゴイラクサ

ムカゴイラクサ(イラクサ科)[零余子刺草]

イラクサに似ていて、葉腋にむかごをつけることからこの名がある。

山地の沢沿いの湿った林内に生える雌雄同株の多年草で、高さ40-80cmになる。根は紡錘状に肥厚する。
同属のミヤマイラクサと同じく、茎や葉、葉柄には触ると痛い刺毛があるがミヤマイラクサよりだいぶ少ない。葉腋に直径約5mmのむかごをつけるのが大きな特徴。ミヤマイラクサほど認知されていないが山菜としても利用される。むかごも食べられる。
葉は長い柄があって互生し、長さ5-15cm、幅3-6cmの狭卵形~卵状楕円形で基部は円形~鈍形、先はとがり、縁に粗く低い同形の鋸歯がある。刺毛が散生し表面に細点がある。
雄花序は無柄で下方の葉腋から長さ4-7cmの円錐状に垂れ下がるように、雌花序は長さ4-7cmで茎の頂部の葉腋から直立してつく。雄花の花被片は4-5個で雄しべも同数。雌花の花被片は4個で、2片は花後長さ2.5cmほどに増大し、痩果と同じ長さになり、痩果を包む。柱頭は長い線形で白色。
痩果は先がくぼんだ卵円形で長さ2.5-3mm。

イラクサはよく似ているが別属。葉は対生し葉腋にむかごをつけない。
花期:8-9月
分布:北・本・四・九
撮影:2010.8.28 岩手県八幡平市
ムカゴイラクサのむかご
葉腋にできたむかご。直径5mmほど。 2006.8.27 青森県西目屋村

ムカゴイラクサの雌花
雌花の針状の花柱がよく目立つ。 2010.9.4 青森県八戸市

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