オニノゲシ(キク科)[鬼野罌粟] |
名は、ノゲシに似ているが葉に鋭い刺があり、全体に荒々しいことからついたもの。 明治の中頃に渡来したヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や畑の縁などに生える1年草または越年草。 茎は無毛で太く中空で多数の稜があり、高さ0.5-1.2mになる。茎や葉を切ると白い汁が出る。 秋に出た根生葉は長楕円形でロゼットで越冬する。葉は互生し、濃い緑色で厚く光沢があり、長さ15-25cmで羽状にふつう細かく切れ込み、縁は縮れて刺となり触ると痛い。中部以上の葉は無柄で葉の基部の両側は半円状にまくれ上がって茎を挟むように抱く。葉にはしばしば白斑が入り、脈が赤みを帯びるものも多い。羽状に裂けないものもある。 茎頂と枝先にやや散状に数個ずつ黄色の頭花をつける。花は春が最盛期だが、ほぼ一年中ぽつぽつと花をつける。頭花は直径1.5-2cmで多数の舌状花のみからなる。花柄と総苞片にはときに腺毛がある。 痩果は扁平、長さ約2.5mmで両面に縦の3脈があるが横じわはない。冠毛は多数あって白色。 ノゲシとよく似ているが、ノゲシは葉が軟らかいので触っても痛くない。葉の基部は3角状に張り出して茎を抱く。光沢も弱い。 ノゲシとオニノゲシの雑種はアイノゲシといい、両者の中間的な性質を示す。茎の上部や花柄に密に腺毛が密生するものはケオニノゲシといい、触るとべたつく。 花期:ほぼ一年中 分布:帰化植物 撮影:2006.11.18 青森県八戸市 |
ほぼ一年中花が咲き、ほかの花がない冬によく目立つ。 2020.1.20 横浜市緑区 葉の基部は両側が半円状にまくれ上がって茎をはさむように抱く。刺にさわると痛い。 2005.10.30 青森県八戸市 |
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