オンタデ(タデ科)[御蓼] |
名は木曽の御嶽山で発見されたことからついたもの。岩地に生えるので別名イワタデともいう。 同じような環境に生え、日本海側に多いウラジロタデの変種とされる。富士山五合目以上や南アルプスで多く見られる。 高山帯の風当たりの強い砂礫地や崩壊地に生える雌雄異株の多年草で、茎は直立して高さ0.2-1mになる。根茎は地中深く垂直に伸びる。 葉は互生し、長さ2-5cmの短い葉柄があって、質が厚く、先がとがった長さ10-20cmに達する大きな長卵形~卵状楕円形。基部は心形~広いくさび形。最初両面に毛があるが、生長すると毛が落ち、裏面が緑色になる。葉鞘は膜質。 茎の先の円錐花序に花被が5裂した黄白色の小花を多数つける。雌花は紅色を帯びる。 果実は長さ6-7mmの広楕円形で光沢がある痩果で、3個の薄い翼があり、花後に残る花被より数倍長い。秋には果穂全体が紅色に染まる。 よく似たものにウラジロタデやオヤマソバがある。ウラジロタデは南アルプスや富士山には分布せず、葉の裏面に綿毛が密生し、白く見える。オヤマソバは高さ20-40cmで葉柄は極めて短い。 花期:6-10月 分布:北・本(中部地方以北) 撮影:2004.7.17 静岡市葵区 |
葉の裏面は緑色。 2001.7.20 長野県茅野市 雄花序。 2004.7.17 静岡市葵区 |
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