オオアマナ(クサスギカズラ科)[大甘菜] |
名はアマナに似ていて大きいことからついたものだが、「菜」とついていてもアマナと違って有毒。 明治時代末期に渡来したヨーロッパ原産の多年草で、観賞用に栽培されているものが逸出してしばしば野生化している。現在でも属名のオーニソガラムの名でいくつかの園芸品種が栽培されている。地下に長さ1.5-2.5cm、直径2-3cmの鱗茎がある。 鱗茎から深緑色で細い長さ30cmほどの線形の葉を8個前後根生する。葉は初冬に展開して越冬し開花後に枯れる。 高さ10-30cmの花茎の先に、直径3cmの白い花を10-20個穂状につけ、花は日が差すと開き、陰ると閉じる。花茎の基部に膜質の苞がある。花被片は6個で平開し、上面は白色で下面は淡緑色で白色の縁取りがある。雄しべは6個、葯は黄色で花糸は基部に向かって広くなる3角形。 果実は胞背裂開する蒴果で等間隔に6稜が走る。 なお、酷似してホソバオオアマナとよばれているものは、一つの花茎につく花が、通常は6-10個程度とまばらであり、花の直径は4cm程度、蒴果の稜は2稜ずつ近接してそれが3組ある。葉は線形で「ホソバ」といいながらオオアマナより幅が広い傾向があるというが、生育環境等により変化があり、決定的な相違点とはいえないようだ。詳細に観察した方によると、鱗茎の分球の仕方にも違いがあるらしい。 花期:4-5月 分布:帰化植物 撮影:2008.4.27 東京都練馬区 |
2008.4.27 東京都練馬区 花は6数性。花糸は基部に向かって広くなる3角形。 2020.4.22 横浜市中区 花被片外面は緑色で白色の縁取りがある。 2020.4.22 横浜市中区 蒴果に等間隔に6稜が走ることがホソバオオアマナとの相違点。 2020.4.22 横浜市中区 |
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