オオキツネノカミゾリ

オオキツネノカミソリ(ヒガンバナ科)[大狐の剃刀]

キツネノカミソリの変種で、全体が大型であることからこの名がある。和名は牧野富太郎の命名。

山地の日陰になる林内に生える高さ30-50cmになる多年草で、地下に卵球形の鱗茎がある。
分布はキツネノカミソリより狭く、東北地方には分布しない。やや標高が高く、自然度の高い暗い林内に生える傾向がある。
葉は幅1-1.5cmの線形で、キツネノカミソリより幅広い。
花期はキツネノカミソリより1か月ほど早く、関東地方ではキツネノカミソリが8月上旬に咲き出すのに対し、7月上旬には咲き出す。花被片はキツネノカミソリは長さ5-8cmだが、長さ7-9cmと長く、明らかに反り返る。6個の雄しべが花被片より長く、花外に突き出るのが大きな特徴。

キツネノカミソリは葉の幅は0.8-1.2cmと狭い。雄しべと花被片はほぼ同長で雄しべは花外に突き出ず、花被片はほとんど反り返らない。九州に分布するムジナノカミソリは、花期は7月、花被片は長さ5-6cmで反り返り、雄しべは花被片より長い。
花期:7-8月
分布:本(関東地方南部以西)・四・九
撮影:2018.7.10 神奈川県横須賀市(植栽)
オオキツネノカミソリの花
雄しべが長く、花外に突き出る。 2018.7.10 神奈川県横須賀市

オオキツネノカミソリの花-2
花被片は明らかに反り返る。 2018.7.10 神奈川県横須賀市

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