オオセンナリ

オオセンナリ(ナス科)[大千成]

名は、別属のセンナリホオズキより大きな実をつけることからついたもので、センナリはたくさんの実をつける意。

江戸時代末期に観賞用に移入された南アメリカ(ペルー)原産の1年草。昭和39年(1964年)に、それとは別ルートで入ってきたと考えられるものが北九州市で野生状態で採集された。以来、各地で栽培されるほか、人里付近で野生化しているのが見られる。
茎は無毛で明瞭な稜があり、よく枝を横に分けて広がり、高さ0.3-1.2mになる。
葉は長い柄があって互生し、長さ5-10cmの長楕円形~卵形で両面無毛、縁は全縁または不揃いの粗い鋸歯があり、基部はくさび形~切形で先はとがる。
上部の葉腋に長さ2-2.5cm、幅3-3.5cm、ときに幅5cmに達する広鐘形の花を単生する。花冠は淡紅紫色で中心は白色、先は5裂して平開する。雄しべは5個が離生する。萼は筒状で基部に後方に突き出る尾状の突起が5個あり、側面に目立つ低い翼が5個ある。花後、萼は乾膜質となって肥大し、5裂して果実を包む。
果実は直径約1.5cm球形の液果で茶褐色の斑点があり、肥大した萼に包まれる。中にある種子は多数、扁平で直径約1.5mm。
花期:7-11月
分布:帰化植物
撮影:2018.7.10 神奈川県横須賀市
オオセンナリの花
花冠は淡青紫色で中心は白色。 2018.7.10 神奈川県横須賀市

オオセンナリの萼
萼の基部に後方に突き出る尾状突起が5個、側面に目立つ翼が5個ある。 2018.7.10 神奈川県横須賀市

オオセンナリの葉
葉は無毛で縁に粗い鋸歯がある。 2019.11.13 青森県八戸市

花後のオオセンナリ
花後。 2019.11.13 青森県八戸市


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