セイバンモロコシ

セイバンモロコシ(イネ科)[西蕃蜀黍]

名は、西蕃(西の蕃族の住む国)のモロコシの意。「蕃族」とは野蛮な民族の意でモロコシはアフリカ原産の穀物。生態系被害防止外来種。

牧草に混じって渡来した地中海沿岸原産の帰化植物で、昭和18年(1943年)に千葉県で見いだされた畑地や道端に生える大型の多年草。茎は太く、高さ1-2mになる。地下に横にはう根茎があり、一度根づくと駆除は難しくなる。
葉は互生し、長さ20-60cm、幅1-2cmの線形で中脈は太く明瞭。ススキの葉に似るが、縁はざらつかない。
茎の先に短い総を円錐状に配置した長さ20-50cmの花序をつける。花序の枝は輪生し上半部に有柄の小穂と無柄の小穂が対になってつく。有柄小穂は長さ4-5mm、無柄小穂より小さく、雄性で芒がない。無柄小穂は両性で途中で屈曲した芒があり、苞穎はほぼ同長、質は厚くて硬く、黄褐色で光沢があり、伏毛が密生する。

牧草として利用されるというが、若い葉は青酸を含み、ときに家畜が中毒を起こすという。
芒が全くないタイプのものはヒメモロコシというが、YListでは区別していない。
花期:7-10月
分布:帰化植物
撮影:2016.7.5 神奈川県三浦市
セイバンモロコシの花
2019.9.5 神奈川県藤沢市

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