シラゲガヤ

シラゲガヤ(イネ科)[白毛茅]

全体に白毛が多いのでこの名がある。

ヨーロッパ原産で明治時代の中期に渡来したと考えられている多年草。ベルベットグラスの名で牧草として栽培されたものが野生化したもので、やや湿った道端や畑などに生える。東日本に多く、西日本ではやや標高の高いところに出現する。全体に灰緑色の微毛が密に生え、根茎はなく株状に叢生して茎は高さ30-80cmになる。
葉は軟らかく、扁平で長さ10-30cm、幅0.5-1cmの線形で両面とも白軟毛が密生する。
花序は長さ7-17cm、幅2-8cmの円錐状。小穂は有柄、左右に扁平な長さ4-6mmの長楕円形、淡紫色を帯びた白色で白軟毛があり、2小花からなる。基部に関節があってそのまま落ちる。苞穎は内折して竜骨に長毛があり、膜質でしばしば紫色を帯び、小花より大きい。第1苞穎は1脈で披針形、第2苞穎は3脈で幅は第1苞穎の2倍あり、側脈にも毛がある。護穎は洋紙質で平滑、光沢がある。第1小花は無柄、両性で芒はなく、上方の第2小花は短柄があり雄性で雌しべがなく、背面の上方から乾くとかぎ形に曲がる長さ1-2mmの芒がある。

ニセシラゲガヤは走出枝があり、第2小花の芒は直立する。
花期:6-7月
分布:帰化植物
撮影:2017.6.9 神奈川県横須賀市
シラゲガヤ-2
全体にビロード状の軟毛が密生する。 2017.6.9 神奈川県横須賀市


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