タガラシ(キンポウゲ科)[田辛子・田芥子] |
水田に生え、かむと辛いのでこの名がある。また、田んぼではびこってイネを枯らすから「田枯らし」だという説もある。全草にプロトアネモニン、アネモノールなどを含む有毒植物で、かむと刺激的に辛く、食べると胃腸がただれるので、前説が妥当だろう。 水はけの悪い水田や溝に生え、高さ10-50cmになる越年草。茎は中空で太く、よく分枝し軟毛を散生する。 葉はやや多肉で光沢があり、裏面に軟毛を散生する。根生葉は長い柄があり、幅2.5-7cmの腎形で掌状に3-5中~深裂し、裂片はさらに3-5浅裂し、先は鈍い。茎葉は互生し、3深裂し、上部のものほど柄が短く裂片が細い。 枝先に黄色の5弁花をつける。花は直径0.6-1cmで、花弁は光沢があり、長さ3.5-4mmの長楕円形。萼片の外面に白色の軟毛がある。雄しべと雌しべは多数。 花後に花床が伸びて長さ0.8-1cm、幅3-4mmの縦長の楕円形の集合果になる。集合果は痩果の集まったもの。痩果は長さ1-1.2mmでレンズ状に膨らむ。 花期:3-6月 分布:日本全土 撮影:2008.3.23 東京都国立市 |
集合果は縦に長い。 2016.4.20 神奈川県三浦市 花と若い果実。 2019.3.28 神奈川県横須賀市 茎葉は3深裂する。 2008.3.23 東京都国立市 |
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