タヌキラン(カヤツリグサ科)[狸蘭] |
果穂を狸の尻尾に見立ててこの名がある。 山地の湿った斜面の岩上に生える多年草で、根茎は横に短く伸び、ゆるく叢生してしばしば大株になる。茎は太く、有花茎は高さ0.3-1mになる。基部の鞘は葉身がなく淡褐色を帯び糸網はない。 葉は幅0.5-1.2cm、長さ20-30cmで軟らかい。裏面は粉白を帯び、花後に著しく伸びる。 上部の小穂は長さ1-3cm、幅5mmの披針形で1-3個あり雄性、下部の小穂(タヌキの尻尾)は2-4個あり雌性で長い柄があって下垂し、長さ2-4cm、幅1-2cmの楕円形。下部の苞は葉身があり鞘はない。雌鱗片は黒褐色、披針形で果胞より短く先は短い芒になるか円頭。 果胞は長さ3-5mmの柄がつき、薄膜質で狭披針形、鱗片より長く1.2-1.5cm、脈がなく、縁と柄に軟毛があって扁平、上方は次第に細くなって長い嘴となる。柱頭は2岐、花後に落ちる。果実は長さ2-2.5mm。 花期:5-7月 分布:北(西南部)・本(中部地方以北) 撮影:2004.5.9 仙台市太白区 |
名は果穂を狸の尻尾に見立てたもの。 2000.4.16 仙台市青葉区 |
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