チゴザサ

チゴザサ(イネ科)[稚児笹]

名は、葉の形を小型の笹に見立てたもの。

水田の縁や湿地などの水辺に生える小型の多年草。茎は細くて硬く、下部でまばらに分枝して直立し高さ20-60cmになる。地中に根茎を伸ばして群生する。
葉は互生して硬い草質で表面がざらつき、長さ4-7cm、幅3-8mmの広線形で先は次第にとがり、葉舌は短い毛叢になる。
花序は長さ3-6cmで茎の上部に円錐状につき、数回分枝してまばらに小穂をつける。花序の枝は細く、浅く波打つように曲がり、小穂の柄の膨らんだ部分に淡紅色の腺が1個ある。小穂は長さ1.8-2.2mmの楕円状球形で円頭、淡緑色でしばしば紫色を帯びる。同大の両性の2小花からなり、両方とも結実する。苞穎2個は同形の広楕円形で先は円く、背面は膨れ小花とほぼ同長。護穎2個もほぼ同形、やや革質で背面は無毛。柱頭は紅紫色。

マレーシアやインドネシアでは若い穂を食用にする。
ハイチゴザサは細い茎が地をはって分枝し、高さ5-10cm、葉は広披針形。小穂の柄に腺はなく、小穂は長さ1-1.5mm、護穎の背面は有毛。
花期:6-9月
分布:日本全土
撮影:2024.6.19 東京都八王子市
チゴザサ-2
まばらに楕円状球形の小穂がつく。花序の枝は浅く波打つ。 2024.6.19 東京都八王子市

チゴザサ-3
開花時に紅紫色の柱頭がよく目立つ。 2024.6.19 東京都八王子市


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