ヤハズソウ

ヤハズソウ(マメ科)[矢筈草]

名は、葉を引っ張ると矢筈状に切れることによる。

日当たりのよい乾いた原野や道端などに普通に生える1年草で、茎は根元からよく分枝してあまり直立せず、斜上するか倒れ、高さ15-30cmになる。茎には下向きの白い毛が生える。
葉は互生し、3出複葉。小葉は長さ1-1.7cm、幅3-7mmの長楕円形で側脈がきれいに斜めに並んで葉縁に達し、主脈と縁に伏した白毛がある。先は鈍頭~円頭。托葉は淡褐色の膜質で卵形。
葉腋に淡紅紫色~紅紫色で長さ約5mmの蝶形花を1-2個つける。花柄は短い。萼は鐘形で5中裂し、長さ3-3.5mmで果時には果実の半分以上を被い、まばらな伏毛がある。苞と小苞には5-7脈がある。しばしば閉鎖花をつける。
豆果は扁平な節果で無柄、萼より僅かに長く、長さ幅とも約3.5mmの扁円形で先端がとがり、短い伏毛がある。1種子を入れ、裂開しない。

よく似て、茎に上向きの毛が生えてより多く分枝し、下部の葉の先がへこむものをマルバヤハズソウという。
花期:8-10月
分布:日本全土
撮影:2016.9.12 神奈川県横須賀市
ヤハズソウ-2
花は1-2個ずつつく。 2019.9.5 神奈川県平塚市

ヤハズソウの茎
茎の毛が下向きなのがマルバヤハズソウとの大きな区別点。 2019.9.5 神奈川県平塚市

ヤハズソウの葉
葉は3出複葉で先はへこまない。 2019.9.5 神奈川県平塚市

ヤハズソウの葉-2
葉を引っ張ると、脈に沿って矢筈状に切れることから名付けられた。 2019.9.19 横浜市栄区


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