ヤマブドウ(ブドウ科)[山葡萄] |
名は、山に生えるブドウの意。 山地の林縁や沢沿いに普通に生えるつる性で雌雄異株の落葉木本。葉と対生して巻きひげを出し、他の木に絡みついて伸び、長さ20mにもなる。樹皮は濃褐色で節くれ立ち、長く縦に裂ける。若枝には褐色の毛がある。 葉は互生し、長さ10-30cm、幅10-25cmの5角状の円形で3または5浅裂し、裂片の先は短くとがり、基部は浅い心形。縁は不揃いで浅く鋭い鋸歯があり、表面は初めクモ毛があるが後に無毛となり、葉脈がしわ状にくぼむ。裏面は全面に赤褐色のクモ毛が密生する。秋に美しく紅葉する。葉柄は長さ5-20cm。 葉と対生して長さ20cmほどの円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を多数つける。花序もしばしば巻きひげがつく。花弁は5個で頂端が合着していて、開花と同時に基部が離れて脱落する。雄花の雄しべは5個で長く、葯は黄色、雌しべは退化している。両性花の雄しべは短い。 果実は房状に下垂し、直径8mmほどの紫黒色で球形の液果で、表面に帯紫色の白粉がつく。種子は2-3個あり、長さ約5mmの広倒卵形で光沢がある。かなり酸味が強いが果実酒、ジュース、ジャムなどに利用され、秋にはきのこなどとともに産直の棚に箱入りで並ぶ。クマやサルの好物なので、果期には注意が必要。 九州南部に希産するクマガワブドウは、枝に刺状突起がある。葉裏が緑色で毛が少ないものをタケシマヤマブドウという。 花期:6-7月 分布:北・本・四 撮影:2004.9.26 青森県八戸市 |
2003.6.15 岩手県玉山村 |
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