ヤマムグラ

ヤマムグラ(アカネ科)[山葎]

山地のやや乾いた林下に生える多年草で、茎は無毛で細く、下部でよく分枝して直立し、高さ10-40cmになる。
2個ずつやや大きさが異なる葉が4個輪生し、長さ1-2cm、幅2-4mmの広線形~披針形で無柄、先はとがり、基部は次第に狭まる。表面は無毛、縁と裏面中脈上に上向きの短毛がある。葉の個数や大きさ(幅)は変異があり、上の画像の株は葉が広いもの。
枝先の長さ0.5-1cmの細い花柄の先に緑白色の花を数個つける。小花柄は細く、長さ0.3-1cm。花冠は直径1.5-3mmで4裂し、裂片は卵形で背面に刺毛が生える。雄しべは4個、雌しべの花柱は2個。
果実は2分果からなる楕円形の痩果で、かぎ形に曲がった短毛が密に生える。

まれに花冠背面に刺毛がないものがあり、品種ケナシヤマムグラという。ヒメヨツバムグラは低地の日当たりのよい草地に生え、花は直径1mmほどと小さい。花冠背面は無毛。輪生する4個の葉はほぼ同長で長さ1cmほど。
ホソバノヨツバムグラは湿地に生え、葉は4-6個が輪生し、花冠はふつう3裂し果実は無毛。
花期:5-8月
分布:本・四・九
撮影:2016.8.4 神奈川県横須賀市
ヤマムグラ-2
茎は細く、頼りなげ。 2020.5.11 横浜市金沢区

ヤマムグラの花冠裏面の刺毛
花冠裂片の裏側に刺毛が生えるのがよい特徴。 2016.8.4 神奈川県横須賀市

ヤマムグラの果実(2分果の痩果)
果実は2分果の痩果。 2016.6.6 神奈川県逗子市

ヤマムグラの葉
4個輪生する葉は2個ずつ大きさが異なる。 2019.5.29 神奈川県横須賀市

ヒメヨツバムグラに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。