ヨツバヒヨドリ

ヨツバヒヨドリ(キク科)[四葉鵯]

葉が4個輪生するのでこの名があるが、実際は3-7個と幅がある。
ヒヨドリバナ(オオヒヨドリバナ)の仲間では一番標高の高いところに生えるものだろう。見分けにくいものが多いこの仲間の中で、ヨツバヒヨドリは生育地や葉の特徴から比較的区別しやすい。

日当たりのよい湿原や山地の草原、林縁に生え、茎は叢生し、分枝せず高さ1-1.5mになる多年草。
葉はふつう3-4個が輪生し、葉柄はごく短いかまたはない。葉身は長さ10-15cm、幅3-4cmの長楕円形~長楕円状披針形で基部は円形、先はとがり、縁に鋭い重鋸歯があり、ときに3-4裂する。裏面に腺点がある。
花は茎頂の散房花序に密につき、花の色も淡紅紫色~白色でよく目立つ。頭花はふつう5個(4-6個)の両性の筒状花からなり、花冠の先は浅く5裂する。花柱は花冠から突き出て先は2分岐する。総苞は長さ5-6mmの円柱形で、総苞片は乾膜質で外片ほど短い。開花は他のヒヨドリバナ属の花よりひと月ほど早い。
痩果は長さ約3mmで5稜があって腺点がある。冠毛は白色。

中部地方以西と四国に分布し、葉が披針形で幅1-2cmのものをハコネヒヨドリというが、YListでは区別していない。
花期:8-9月
分布:北・本(近畿地方以北)・四
撮影:2001.8.18 青森市
ヨツバヒヨドリ-2
葉が輪生するので分かりやすい。 2006.8.19 岩手県久慈市

ヨツバヒヨドリ-3
花がほぼ白色のもの。 2017.7.17 栃木県那須塩原市

ヨツバヒヨドリの花
筒状花冠から2分岐した花柱が突き出る。 2017.7.17 栃木県那須塩原市

ヨツバヒヨドリの葉
葉は3-4個が輪生。先は長く鋭くとがり、縁に重鋸歯がある。 2017.7.17 栃木県那須塩原市

オオヒヨドリバナに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。