アメリカフウロ(フウロソウ科)[亜米利加風露] |
フウロソウの仲間で、北アメリカ原産なのでこの名がある。 北アメリカ原産の1年生の帰化植物で、昭和7年(1932年)に牧野富太郎が京都市南部で見いだし、現在では全国に広がり、道端や荒れ地に普通に生える。 茎は微細な白色の開出毛と腺毛を密生してよく分枝し、斜上または他に寄りかかり高さ10-40cmになる。 葉は長い柄があって対生し、幅3-5cmの卵円形で基部近くまで掌状に5-7深裂して裂片はさらに細裂する。越冬する葉の葉縁はしばしば赤みを帯びる。葉柄の基部に1対の托葉がある。 葉腋から散形花序を出して、直径0.5-1cmの淡紅白色の花を2-6個つける。花期は長いが最盛期は5-6月。花の色は白に近い薄いものが多いが、ときに濃い紅色のものもある。小花柄は長さ0.5-1.2cm。萼片は長さ5mmで5個、縁に開出した長毛があり先端に硬い棒状の突起がある。花弁は5個で萼とほぼ同長。雄しべは10個。雌しべは1個。 果実は長さ1.7-2cmの先が嘴状に細くなる5分果になる線形の蒴果で、微毛に被われて上向きにつき、熟すとゲンノショウコのように5裂してはじける。果体は長い剛毛と短毛が生える。種子は長さ約2mmで表面に網目模様がある。 混同しやすいオランダフウロは、葉は羽状複葉で果実は長さ3cm、あまり見かけない。オトメフウロは花は紅紫色。葉の裂片は細く、果体に長い剛毛はなく、短毛のみが生える。 花期:5-9月 分布:帰化植物 撮影:2004.5.2 埼玉県東松山市 |
2018.4.27 川崎市宮前区 茎には白色の開出毛と腺毛を密生。萼片の先は棒状突起がある。 2018.4.27 川崎市宮前区 葉は掌状に5-7裂し裂片はさらに細裂する。 2021.4.19 神奈川県横須賀市 はじける前の果実。毛が多い。 2018.5.22 東京都八王子市 |
検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。 |