アレチケツメイ(マメ科)[荒地決明] |
名は、カワラケツメイの仲間で荒れ地に生えることからついたもの。北アメリカ、西インド諸島原産の帰化植物で、平成17年(2005年)に岐阜県美濃加茂市で最初に採集された。東海地方を中心に広がっており、神奈川県ではまだ少ないが、河川敷の土手の上の草地に一団となって生えている。 茎は基部からよく分枝して直立または斜上し、高さ30-60cmになる1年草。茎は基部は木質化し、赤身を帯びて上向きの軟毛がある。 葉は互生し、偶数羽状複葉で小葉は12-16対が対生する。小葉は無柄で左右非相称な長楕円形で縁と両面に毛があり、先は円く先端に芒状の毛がある。裏面はやや白っぽい。托葉は長さ3-5mmの線状披針形で先は長くとがり、下部に数本の脈がある。最下の小葉基部から少し離れた位置に暗褐色の蜜腺がある。 葉腋から短い柄を出して長さ7-8mmの黄色の花をつける。萼は基部近くまで5裂し、裂片は長さ5mm、幅1.2mmの線状披針形。花弁は5個で最下の1個が大きなへら形となり、ほかの4個は同大で小さい。雄しべは5個で葯は赤紫色。 豆果は長さ3-4cmで斜め上向きにつき、やや扁平で短毛が密生し、濃褐色に熟す。 よく似た在来種であるカワラケツメイは、蜜腺は柄がなく、小葉の基部に接した位置につく。カワラケツメイはツマグロキチョウの食草だが、同属であるアレチケツメイも食草となるという。 花期:8-10月 分布:帰化植物 撮影:2019.9.5 神奈川県藤沢市 |
葉腋に短い柄を出して黄色の5弁花をつける。 2019.9.5 神奈川県藤沢市 最下の花弁だけが大きなへら形。雄しべの葯は赤紫色。 2019.9.5 神奈川県藤沢市 小葉の先は円く、先端に芒がある。 2019.9.5 神奈川県藤沢市 最下の小葉から少し離れたところに蜜腺がある。 2019.9.5 神奈川県藤沢市 蜜腺は柄があり、キノコ状。 2019.9.5 神奈川県藤沢市 豆果は斜め上に向かってつく。 2019.9.27 神奈川県藤沢市 |
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