ダンドボロギク(キク科)[段戸襤褸菊] |
花後の頭花が白色球状になることをぼろに見立て、昭和8年(1933年)に愛知県の段戸山(現在の鷹ノ巣山)で初めて採集されたことからこの名がある。 北アメリカ原産の1年草で、茎は軟弱で無毛、直立して上部で分枝して高さ0.5-1.5mになる。シュンギクに似た強い香りがある。 在来のヤナギランとともに、伐採跡や火事場跡にいち早く生える先駆(パイオニア)植物。道端や荒れ地にも生えるが都会では少ない。 葉は互生し軟らかくやや光沢があり、長さ5-40cm、幅1.5-4cmの広線形~狭披針形で、不揃いの鋸歯があり、ときに羽状に裂ける。無柄で上部の葉は茎を抱く。 茎の上部に直立する円錐花序を出し、花冠の先が淡黄色の頭花を多数上向きに出す。総苞は長さ1-1.5cmの円筒形。頭花は舌状花はなく、筒状花のみからなる。筒状花は下部は白色で長さ1.2-1.4cm。花柱の先は2裂するが成熟後も巻かない。総苞片は線形で1列。総苞の基部に小さな副片(外片)がある。 痩果は黒褐色で淡色の10稜がある。冠毛は白色。 よく似たベニバナボロギクは、ダンドボロギクの後に帰化したもので、頭花が下向きに咲き、花冠の先が橙赤色。葉には短いが明らかな柄がある。最近はこちらのほうが勢いがよい。 花期:9-10月 分布:帰化植物 撮影:2010.8.28 岩手県八幡平市 |
頭花は上向き。 2006.8.20 秋田県大仙市 頭花は淡黄色。総苞片は1列。 2020.9.17 横浜市戸塚区 葉は無柄。 2020.9.17 横浜市戸塚区 |
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