デンジソウ(デンジソウ科)[田字草] |
葉の様子を漢字の田の字に見立ててこの名がある。 低地の水田、湿地、池や溝など、浅い水辺に生える夏緑性の水生シダ植物。とてもシダには見えず、四つ葉のクローバーの仲間かと思ってしまうような姿をしている。かつては厄介な水田雑草だったようだが、除草剤の普及、水田の減少、水質悪化などにより、同じ水生シダ植物であるサンショウモとともに急速に姿を消していった。環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 細い根茎が泥中を枝分かれしてはい、淡褐色の毛がある。葉は根茎にまばらにつき、長さ7-20cmの葉柄の先に3角形の小葉を4個十字形につける。水深の浅いところでは抽水葉、やや深いところでは浮水葉となる。芽立ちの若い葉には脱落性の白毛がある。 葉柄の基部の少し上側約1cmのところから出る短い枝に、長さ4-5mmの楕円形の胞子嚢果が1-3個でき、その中に包膜に包まれた胞子嚢群(ソーラス)がある。 九州以南に分布するナンゴクデンジソウは常緑性で、胞子嚢果は葉柄の基部につく。水があれば葉は全て浮水葉になる。 分布:北・本・四・九 撮影:2020.9.10 神奈川県中井町 |
葉は四つ葉のクローバーに似る。 2020.9.10 神奈川県中井町 |
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