エゾノアオイスミレ(スミレ科)[蝦夷葵菫] |
名は、北海道に多く、アオイスミレに似ていることによる。別名エゾアオイスミレ、マルバケスミレ、テシオスミレという。 アオイスミレより標高の高い乾き気味の山地の林下などに生える多年草。根茎は太く密に節があり、横にはう。匐枝は出さない。葉の両面、葉柄、花柄に開出する粗い毛を密生する。 開花当初は葉が十分展開していないことが多い。葉は長さ2-3.5cmの卵形で基部は深い心形、先はややとがり縁に低い鋸歯がある。両面にビロード状の白い毛を密生する。葉柄は長さ3-10cm。根生葉は越冬せず冬に枯れる。 花柄は高さ4-6cmで葉より上にしっかり直立させて伸び、花は直径約1.5cmで淡紫色~白色。萼片は狭卵形で鈍頭、縁に毛がある。花弁は長さ1-1.2cm、2個の上弁は後方に反り返り、側弁と唇弁はあまり開かず、前に突き出ることが多い。側弁の基部に少し毛があり、距は短く長さ3-4mmで上向きに反る。花柱の先は下向きに曲がる。 果柄はアオイスミレと同じく下を向き、蒴果は長さ6-8mmの球形で粗い毛を密生し、蒴片は肉質で裂開すると扁平になる。 白花品はシロバナエゾアオイスミレ(シロバナテシオスミレ)という。 アオイスミレは似ているが、匐枝を出し葉が越冬する点で異なる。また、花柄は斜めに伸び直立しない。 花期:4-5月 分布:北・本(中部地方以北・広島県) 撮影:2009.4.18 秋田県大館市 |
越冬葉はなく、花時には新葉は十分に展開していない。 2003.4.12 青森県平内町 葉はビロードのような毛に包まれる。アオイスミレよりは花弁が開く。 2010.4.24 青森県六ヶ所村 |
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