エゾノヨロイグサ(セリ科)[蝦夷の鎧草] |
名は、ヨロイグサに似て北海道に多いことからついたもの。「よろい」の名は細長い小葉を鎧の板に見立てたもの。 日当たりのよい山地や海岸に生え、茎は無毛で細く紫色を帯び、直立し上部で分枝して高さ1-2mになる大型の多年草。 あまり横に広がらず、茎が紫色を帯びて細く、花が半球形に盛り上がっていればこれと察しがつく。「背が高いのに痩せてひょろひょろ」というイメージがあり、区別がつきにくいセリ科にあって、慣れるとすぐそれと分かるようになる。 葉は長さ幅とも30-50cmの2-3回3出羽状複葉。小葉はまばらで狭卵形、2-3裂して先がとがり縁に鋸歯がある。質は厚くて硬く、表面に光沢があり裏面は帯白色。葉柄の基部は大きな鞘となる。 花は直径3mmほどの白色の5弁花で、淡紅色を帯びるものもある。この小花が30-40個集まって半球状の花序となり、それが40-60個集まって大きな半球状の複散形花序を形成する。総苞片や小総苞片はない。 果実は長さ6-7mmの楕円形で両翼は狭い。 よく似たエゾニュウは茎が太く、高さ3mに達する。なお、ミチノクヨロイグサと現在よばれているものは以前はシシウドの変種としてケナシミヤマシシウドとされていたもの。エゾノヨロイグサに近縁とわかったことからエゾノヨロイグサの変種に変更され、和名も変更された。ただ、変異も多様でその正体は不明な点が多いようだ。 花期:7-8月 分布:北・本(中部地方以北) 撮影:2006.8.6 青森県八戸市 |
茎は細く、紫色を帯びる。 2006.8.6 青森県八戸市 葉は長さ2-3回3出羽状複葉。小葉は2-3裂して先がとがり縁に鋸歯がある。葉柄の基部は大きな鞘となる。 2006.8.6 青森県八戸市 |
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