イヌハギ(マメ科)[犬萩] |
名はハギに比べ花が目立たず地味なので「イヌ」の名を冠してつけられた。ネコハギよりも大きいことからついたという説があるが、「ネコハギ」の名はイヌハギより全体に多毛なことからついたという説があることを考えると悩ましい。イヌハギが先かネコハギが先か、よく分からない。 環境省レッドリストで準絶滅危惧(NT)であったが、第4次レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)にランクアップされた。 河原や海に近い日当たりのよい砂地に生える半低木状の多年草で、茎は基部が木化して直立して上部で分枝し、高さ1-1.5mになる。全体に黄褐色の軟毛が密生する。 葉は互生し、長さ2-3cmの柄がある3出複葉で、頂小葉は長さ3-6cm、幅1.5-3cmの長楕円形~卵状楕円形で先は鈍形。 茎頂や上部の葉腋から出る長い総状花序に、黄白色で長さ0.8-1cmの蝶形花が多数つく。萼は長さ約6mmで黄褐色の開出毛が密生して5深裂し、裂片は長さ4mmの狭披針形で先は針状にとがる。花は黄白色~白色で、旗弁は長さ0.8-1cmの長楕円形。翼弁は短く、楕円形。竜骨弁は旗弁とほぼ同長。また閉鎖花が葉腋に多数集まってつく。 豆果は長さ4-5mmの楕円形の節果で全体に斜上する毛があり、1種子を入れる。閉鎖花は無弁で葉腋に多数が集まってつき、種子はやや小さい。 花期:7-9月 分布:本・四・九・沖 撮影:2004.8.28 青森県三沢市 |
花は黄白色の蝶形花。 2010.8.29 青森県三沢市 旗弁に紅紫色の斑紋がある。 2010.8.29 青森県三沢市 萼は花茎とともに開出毛が密生し、萼裂片の先は針状。 2020.10.6 神奈川県茅ヶ崎市 葉は柄がある3出複葉で小葉は厚みがあり、黄褐色の軟毛が密生する。 2010.8.29 青森県三沢市 |
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