ネコハギ(マメ科)[猫萩] |
名は、イヌハギに対して全体に毛が多いことによってついたものという。 日当たりのよいやや乾いた山野の草地などに生える多年草で、茎は基部近くで枝分かれし、横に長くはって伸び、長さ0.3-1mになる。開出する軟毛がよく目立つ。 葉は互生し、3出複葉で小葉は長さ1-2cm、幅0.8-1.5cmの広楕円形~広卵形で両面に白い短毛が密生する。 花は葉腋から出る短い総状花序に2-5個ずつつき、白色で長さ7-8mmの蝶形花。旗弁の中央下部に紅紫色の斑点が2個ある。萼は開出した軟毛が生え、深く5裂して裂片は長さ2.5-3mmの線形でとがる。上部の葉腋には閉鎖花が1-3個つく。 豆果は長さ3-4mmの広倒卵形の節果で斜上する軟毛を密生し、熟しても裂開しない。節果といっても種子は1個。閉鎖花からできた節果は小さい。 タチネコハギは茎が斜上し、小葉が長さ2-4cmあるものをいう。花が紅紫色の品種をムラサキネコハギという。 ネコハギとメドハギの雑種と推定されるもをツルメドハギといい、両者の中間的な形質をもつ。ネコハギとマキエハギの雑種と推定されるものはオオマキエハギという。 ハイメドハギは地をはうことは似ているが、葉は細く、旗弁の紫色の斑紋は大きく先端まで染まる。 花期:8-10月 分布:本・四・九 撮影:2010.9.26 秋田県能代市 |
茎は地をはい、小葉は長さ1-2cm。 2010.9.26 秋田県能代市 茎や葉に長い軟毛が生える。 2020.9.10 神奈川県中井町 旗弁の基部に紫色の斑点がある。 2020.9.10 神奈川県中井町 |
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