マキエハギ(マメ科)[蒔絵萩] |
まっすぐに伸びた細い花柄が、蒔絵の優雅な筆の運びを思わせることからついたもの。北限は岩手県一関市。 丘陵~低山の日当たりのよい乾いた草地に生える落葉半低木で、高さ30-60cmになる。半低木といっても見かけは草で、茎は細くて硬く、肉眼では無毛に見えるが伏毛がある。 葉は互生し、3出複葉で小葉は長さ0.7-2.5cm、幅0.5-1.5cmの楕円形。先は円くて僅かにくぼみ、先端に針状の突起がある。質はやや硬く、表面は無毛、裏面は伏毛がある。托葉は線形。 基部の葉より長い柄を葉腋から出し、その先の短い総状花序に長さ6-7mmのくすんだ白色の蝶形花を2-5個つける。萼は赤みを帯びて長さ4-5mm、5深裂し、裂片は萼筒の4倍長の披針形で先は長く伸びて針状にとがる。旗弁の基部に赤紫色の模様がある。花後、数個の閉鎖花が葉腋に束生する。 豆果は長さ3-4mmの広卵形の節果で僅かに短毛がある。1個の小節果からなり、ほぼ無毛で網状脈が目立つ。裂開しない。 紅紫色の花をつけるものをムラサキマキエハギという。マキエハギとネコハギの雑種と推定されるものをオオマキエハギといい、茎の毛は開出する。 花期:8-9月 分布:本・四・九・沖 撮影:2021.9.16 神奈川県茅ヶ崎市 |
細く長い柄の先に2-5花をつける。 2021.9.16 神奈川県茅ヶ崎市 萼裂片は先が針状に長く伸びてとがる。旗弁の基部に赤紫色の模様がある。 2021.9.16 神奈川県茅ヶ崎市 小葉は楕円形で先は円く、先端に針状の突起がある。 2021.9.16 神奈川県茅ヶ崎市 質はやや硬く、表面は無毛。 2022.8.25 東京都八王子市 裏面は淡緑色で伏毛がある。 2022.8.25 東京都八王子市 托葉は線形。 2022.8.25 東京都八王子市 |
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