イワダレソウ(クマツヅラ科)[岩垂草] |
岩場から垂れ下がって花をつけると思ってついた名であろうが、実際には砂地を横にはって花茎を上に伸ばす。 日当たりのよい海岸の砂地や岩場に生える多年草。茎は4稜があり、長く砂地をはい、節から出根してグランドカバープランツのように広がる。花期は長く、晩春から初冬まで見られる。 葉は対生し、長さ1-4cm、幅0.5-1.8cmの倒卵状楕円形でやや厚く、上半部に粗い鋸歯がある。 葉腋から長さ10-20cmの柄の先に花序を出して冠状に咲き上がりながら伸び、長さ2-3cmの円柱状の穂状花序に生長する。花期にはいつも円柱の上端だけに花がある。花柄はなく、鱗状についた扇形の苞の間から下から順に花冠を出して咲いていく。花冠は直径2-3mmで白色から紅紫色に変化する。やや唇形で5裂し、雄しべは4個で花筒につき花外に出ない。葯は2室。萼は短く、扁平で2翼がある。 果実は広倒卵形の2分果で長さ約2mm。 同属で南アメリカ原産のヒメイワダレソウは、グランドカバーとして利用されているが、しばしば逸出して野生化している。 花期:6-11月 分布:本(関東地方南部以西)・四・九・沖 撮影:2016.9.6 神奈川県横須賀市 |
大勢の人が歩く海岸の道路沿いにも元気に生えている。 2019.6.13 神奈川県鎌倉市 花は初めは白く、後に紅紫色に変わる。 2015.10.22 神奈川県横須賀市 葉は対生し、やや厚い倒卵状楕円形で、上半部に粗い鋸歯が5-7対ある。 2019.6.13 神奈川県鎌倉市 |
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