キジカクシ(クサスギカズラ科)[雉隠し] |
名は、キジが隠れることができるほど葉が茂ることからついたもの。 丘陵地~山地の草原や林縁に生える雌雄異株の多年草で、茎は直立し上方でよく分枝して高さ0.5-1mになる。若枝は稜があり、稜上にしばしば刺状の小突起がある。 葉は鱗片状に退化して茎に密着し、長さ約1mmの広卵形で膜質。葉腋から出る長さ1-2cmの線形で扁平な小枝(葉状枝、偽葉という)が3-7個束生し、ゆるく枝の上方に湾曲する。 花は葉状枝の腋に2-4個総状に束生し、長さ2-3mmの広鐘形。花被片は6個で平開せず、緑色で縁は白色。花柄は長さ1-2mmで頂部に関節がある。雄しべは6個、葯は心形で花糸よりはるかに短い。子房は上位で3室、柱頭は3個。 果実は直径6-8mmの球形の液果で赤熟する。 新芽は野菜のアスパラガス(オランダキジカクシ)と同様に山菜として食用にされる。アスパラガスもしばしば野生化しており、葉状枝は5-8個が束生し、花柄は長く1cmほどある。よく似たクサスギカズラは花被片が平開し、液果は汚白色に熟す。 分布:北・本・四・九 撮影:2018.5.22 東京都八王子市 |
葉は退化し、数個の葉状枝が出る。 2018.5.22 東京都八王子市 花被片は平開しない。花柄は短く、長さ1-2mm。 2018.5.22 東京都八王子市 雄花。雄しべは6個、葯は短い。 2018.5.1 神奈川県藤沢市 雌花。柱頭は3個。 2018.5.22 東京都八王子市 |
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