コアカソ

コアカソ(イラクサ科)[小赤麻]

名はアカソに似て、葉が小さいことからついたもの。 別名キアカソタニアサ

日当たりのよい湿った山野の谷沿いや岩場に生える雌雄同株の落葉小低木で、下部は多数分枝し、株立ち状になって高さ1-2mになる。枝や葉柄は赤みを帯び、枯死した枝が多数残る。樹皮は灰褐色で新枝は無毛。
葉は対生し、長さ3-9cmの菱形状卵形で基部は3角形状、先は3裂せずに尾状に長くとがる。縁に深い3角形の鋸歯があり、表面は光沢があり裏面脈上に白い毛がある。葉柄は無毛で赤みを帯び、長さ2-10cm。
雌花序は茎の先に穂状につき、赤みを帯びて垂れる。雌花は筒状に合着した花被片の内側に雌しべが1個ある。普通は3倍体で雌花序のみをつけるものが多い。雄花序もつける2倍体の株はごく少ないが、雄花序は枝の下部の葉腋に穂状につき、雄花の花被片、雄しべは4個。
果実は宿存花被に包まれた長さ1.3mmの倒卵形の痩果で11-12月に熟し、全面に微毛がある。

さらに葉が小さく、コアカソの約1/2のものをコバノコアカソといい、神奈川、静岡、愛知、三重、滋賀県に点々と分布する。アカソは多年草で葉先が3裂する。クサコアカソはよく似ているが多年草で、鋸歯が多く片側9個以上ある。
花期:8-10月
分布:本・四・九
撮影:2003.9.20 秋田県田沢湖町

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