クワクサ(クワ科)[桑草] |
名は葉がクワに似ていることからついたもの。 平地の草地や道端、畑などに普通に見られる雌雄同株の1年草で、茎は直立して分枝し、高さ30-60cmになる。茎に細毛があり、ときに暗紫色を帯びる。北限は青森県で北海道にはない。 葉は長い柄があって互生し、長さ5-10cm、幅3-5cmの卵形~広卵形で縁に鈍鋸歯があり、基部は切形、先はとがる。質は薄く表面に粗毛、裏面に細毛がありややざらつく。 葉腋に集散花序を出し、淡緑色~淡緑紫色の小さな雄花、雌花を球状に混在してつける。雄花は花被片4個。雄しべは4個で花被片と対生し、花糸は蕾のときや開花直後は内側に曲がり、後にバネのように伸びて花粉を飛ばす。同様の仕組みはイラクサ科のカテンソウにも見られる。雌花は花被片は4個、花柱は1個で子房の側面につき、糸状で花被片の隙間から外に伸びる。 果実は扁3稜形を帯びた球形の痩果で直径約1mm、表面に小さな隆起があり、宿存した花被に包まれる。 花期:8-10月 分布:本・四・九・沖 撮影:2016.10.21 横浜市戸塚区 |
葉腋の花序に雄花と雌花を混在してつける。 2016.10.11 神奈川県三浦市 茎が暗紫色を帯びるものも多い。 2017.9.5 神奈川県横須賀市 雄花。雄しべは4個で白色。後ろに雌花が見えている。 2019.10.21 神奈川県茅ヶ崎市 雌花。花柱は糸状。 2019.10.21 神奈川県茅ヶ崎市 |
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