ミヤマリンドウ

ミヤマリンドウ(リンドウ科)[深山竜胆]

名は高山に生えるリンドウの意。

高山帯の日当たりのよい湿った草地に生える多年草で、高さ5-15cmになる。タテヤマリンドウほどは水の多い場所を好まない。茎は赤紫色で4稜があり、基部は長く地をはいよく分枝する。
根生葉は花時には枯れてない。茎葉は対生し無柄、厚みと光沢があり、長さ0.5-1.2cm、幅3-5mmの卵状長楕円形で先は鈍頭、基部は短い鞘状になる。
茎の上部に青紫色~淡青紫色の花を上向きに1-5個つける。
日が差しているときだけ開き、曇ったりして気温が下がるとものの数分で花を閉じる。天気の悪いときにはまず見つけられない。これは周りの温度変化に敏感に反応して花冠の中の花粉を風雨から守っているのだろう。
花の色は濃淡の変化がある。花冠は直径1.5cm、長さ1.5-2.2cmの筒状鐘形で5つに裂け、各裂片の間に不規則に切れこんだ狭3角形の副片が1つずつつく。花冠裂片と同じく副片も平開する。萼裂片は狭卵形で短く開出する。

花が白い品種をシロバナミヤマリンドウという。
飯豊山に産するイイデリンドウは全体に大型で、花が大きく花冠の副片が広3角形で直立または斜上する。萼裂片の先は開出しない。北海道に産するリシリリンドウは、開花時に副片が花冠の喉部を塞ぐ形になるので花筒内部が見えない。
花期:7-9月
分布:北・本(中部地方以北)
撮影:1998.7.18 富山県大山町
ミヤマリンドウ-2
高山の湿った草地に生える。 1998.7.18 富山県大山町

ミヤマリンドウ-3
花色の薄いタイプで、ウスイロミヤマリンドウとよばれることがある。2008.8.3 長野県小谷村

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