オオニガナ(キク科)[大苦菜] |
頭花がニガナに似ているが、全体に大型であることからこの名がある。環境省レッドリストの2000年のカテゴリーでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)だったが、2007年では準絶滅危惧(NT)とランクダウンされ、2012年の見直しで個体数が多いとの判断からランク外と判定された。とはいえ、見かけることはまれ。 山地の放棄水田や湿地に生える多年草で、茎は分枝せずに直立し高さ0.5-1.5mになる。茎にまばらに粗い毛が生える。根茎はやや細く、地下を横走してときに匐枝を出す。 花時には根生葉と下部の茎葉はない。葉は互生し、茎の中部の葉は翼のあって毛の多い長い柄があり、長さ8-15cmの3角状矢羽形で頭大羽状に中~深裂する。裏面脈上に粗い毛がある。上部の葉は急に小さくなる。 茎頂に円錐状に花序を出し、全て舌状花からなる頭花を数十個横向き~下向きにつける。頭花は直径3.5-4cmで舌状花は約30個で黄色。総苞は濃緑色で太く長さ1.3-1.6cmの円柱形。内片は1列で12-13個、外片は2列で長さ3.5-7mm。 痩果は長さ7~9mmのやや扁平な線形で先は切形。冠毛は淡褐色。 日本に分布するフクオウソウ属の植物は、ほかにフクオウソウのみ。フクオウソウは頭花が紫白色で葉が茎の下部に集まり、掌状に5~7裂する。花時に根生葉がある。 花期:9-10月 分布:本(近畿地方以北) 撮影:2009.10.3 秋田県羽後町 |
茎は分枝せずに直立し高さ0.5-1.5mになる。 2022.10.20 東京都八王子市 円錐花序に多数の頭花をつける。 2022.10.20 東京都八王子市 頭花は直径3.5-4cmで黄色。 2009.10.3 秋田県羽後町 総苞は円柱形で内片は1列、外片は2列。 2022.10.20 東京都八王子市 中部の葉は3角状矢羽形で頭大羽状に中~深裂する。 2009.10.3 秋田県羽後町 |
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