チカラシバ

チカラシバ(イネ科)[力芝]

根が強く、引っ張っても簡単には抜けないのでこの名がある。道端に多いので別名ミチシバという。シバの名がつくがシバとは別属。

日当たりのよい道端や裸地化した土手など、踏み固められたようなところに生え、茎は分枝せず高さ50-80cmになる多年草。根茎は短く、茎は密に叢生して大きな株となる。茎の上部に白毛がある。
葉は根生し、長さ30-60cm、幅5-8mmの線形で硬く表面はざらつく。葉舌は発達せず、1列の短毛が生える。葉鞘はやや扁平で上端に長い毛がある。
花序は長さ10-20cm、幅4cmの円柱形で直立し、多数の小穂がつく。小穂は長さ7-8mmの披針形で2小花からなる。第1苞穎はごく小さく、第2苞穎は小穂のほぼ半長。下部の小花は雄性で3個の雄しべがあり、上部の小花は両性で結実する。穎片はみな膜質、芒はない。小穂の基部に総苞片が変化した長さ1-3cmの暗紫色の刺毛が多数あり、小穂は熟すと軸から刺毛とともに簡単に落ちる。刺毛は不同長でそれぞれに上向きの毛があり、衣服などについて果実が運ばれる。

刺毛が淡緑色のものをアオチカラシバという。
花期:8-11月
分布:日本全土
撮影:2014.10.3 横浜市中区
チカラシバ-2
2014.10.3 横浜市中区

チカラシバの小穂
小穂は長さ7-8mmで長い刺毛に包まれる。 2022.10.17 横浜市中区


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