ツボミオオバコ(オオバコ科)[蕾大葉子] |
名は、オオバコに似ているが花冠が花時にも開かず、果時になってもそのままで蕾のままのように見えることからついたもの。別名タチオオバコという。 道端や荒れ地などに生える北アメリカ原産の越年草。全体に縮れた白毛が密生する。地下に太い直根がある。 葉は多数が全て根生して横に広がり、長さ3-10cm、幅1-2cmの広倒披針形で先は鈍頭または短くとがり、基部は次第に狭まって短い柄となり、縁は全縁~低い波状の鋸歯がある。 花茎は葉よりはるかに長く直立し、高さ10-50cm。長さ5-20cm、幅5-6mmの円柱形の穂状花序に多数の花を密生してつける。結実する閉鎖花と結実しない解放花が別株につくかまたは混在する。花は長さ2mmの狭卵形の苞があり、萼は長さ2-2.5mmの長楕円形で軟毛がある。花冠は長さ2.5-3mm。淡黄褐色で4深裂し、乾膜質半透明、解放花では平開、閉鎖花では筒部より長くて直立して果時まで残り、雄しべは花冠内から出ない。雄しべは4個、雌しべは1個。 果実は卵円形の蒴果で2個の種子を入れ、横に裂開する蓋果。種子は淡赤褐色で長さ1.8mmの長楕円形。 在来のエゾオオバコも葉の数が多く、多毛であることが似ているが、花冠裂片は広く開き、蓋果は4個の種子を入れることでツボミオオバコと区別できる。 花期:4-8月 分布:帰化植物 撮影:2006.5.5 東京都府中市 |
全体に白毛が密生して薄汚れて見える。 2006.5.5 東京都府中市 普通に見るものは閉鎖花でいつまでも花冠が蕾のような状態に見え、雄しべは見えない。 2016.4.27 神奈川県横須賀市 よく見ると閉鎖花から花柱が突き出ている。 2020.5.1 横浜市中区 稔性のある閉鎖花と雄しべを突き出す不稔の解放花が混在する株。 2006.5.5 東京都府中市 |
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