ウイキョウ

ウイキョウ(セリ科)[茴香]

名は漢名の茴香の「茴」を唐音で、「香」を漢音で読んだものとされる。別名をフェンネル(英名)という。
ヨーロッパ~西アジア原産の多年草または越年草。平安時代に薬用として中国から渡来した。世界中でスパイスや野菜として栽培され、しばしば逸出する。果実にはアネトールなどの精油を含み、古くから健胃、整腸、去痰に用いられる。また、フランス、イタリア、ロシア料理のスパイスとして肉や魚料理に使われる。

地下に根茎があり、全体無毛で茎は灰緑色、中空の円柱状で上部で分枝し、高さ1-2mになる。
葉は互生し、2-4回羽状複葉で裂片は細かい糸状。葉柄は鞘状に茎を抱く。
茎頂の複散形花序に黄色の小さな5弁花を多数つく。総苞片、小総苞片はない。大散形花序は直径5-10cmで15-20個の小散形花序からなり、花序柄は不等長。小花序は15-30個の花がつく。花弁は5個で先が内側に巻く。雄しべは5個で花外に突き出る。
果実は2分果で、分果は長さ0.5-1cmの長楕円形で翼はない。

葉が似ているミヤマウイキョウは、シラネニンジン属で高山に生える。花は白色でウイキョウのような香りはない。
花期:6-8月
分布:帰化植物
撮影:2023.7.6 横浜市南区
ウイキョウ-2
複散形花序に黄色の小花を多数つける。 2023.7.6 横浜市南区

ウイキョウの花
5個の花弁は内側に強く巻く。雄しべは花外に突き出る。  2023.6..5 横浜市南区

ウイキョウの葉
葉は糸状に細かく分裂する。 2024.6.5 横浜市南区

ウイキョウの茎と葉柄
茎は中空で円柱状。葉柄は鞘状に茎を抱く。 2024.6.5 横浜市南区

ウイキョウの未熟な果実
花弁の落ちた未熟な果実。熟すと2個の分果に分かれる。 2024.7.6 横浜市南区

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