ヤブジラミ(セリ科)[藪虱] |
名はやぶに生え、果実の形がシラミに似て、衣類にシラミのようにつくことからついたもの。 野や道端に生える越年草で、茎は直立し上部で分枝して高さ30-70cmになる。全体に硬い細毛が生える。 葉は互生し、長さ5-10cmの1-2回3出羽状複葉。小葉は卵状披針形でさらに細かく切れ込み先は尾状にとがる。葉柄の基部は鞘状となって茎を抱く。 枝先に小さな複散形花序を出し、純白で直径2-3mmの5弁花をつける。大花序の枝は5-9個。花弁の先は内側に曲がり2裂する。花序の外側の花が中心部の花より大きい。総苞片は4-6個。 分果は褐色、長さ2.5-3.5mmの卵状楕円形で、上向きに曲がった短い刺が密生し、動物に付着して運ばれる。果柄は長さ2-3mmと短い。 似たような場所に生えるオヤブジラミは大散形花序の枝は2-5個と少なく、しばしば花弁や未熟な果実の縁が紫色を帯びる。果柄の長さは不揃いで、果実は一つ一つが離れてつく。葉は3回3出羽状複葉。ヤブジラミと同じ場所にも生えるが、ヤブジラミより花期が1-2月早く、4-5月に咲く。 名前が似ていて混同しやすいヤブニンジンは葉の裂片が広く、果実は細長い棍棒状。 花期:6-8月 分布:日本全土 撮影:2016.7.5 神奈川県横須賀市 |
開花は遅く、晩春~初夏。 2017.6.29 横浜市栄区 花弁の先は2裂する。 2018.6.22 神奈川県三浦市 |
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